テオ・アンゲロプロス
下書きに映画の感想がたまってきたからちょっとだけ発散する。
テオ・アンゲロプロスの、どんなところが好きなのか考えた
たぶんそれは、他のどんな監督よりも、この人の作る映像が幻想的だからなんだと思う。描いているものが、どんなに悲惨な現実であっても、映像そのものは幻想である。
この人の映画においては、幻想と現実は優劣の関係性にはなくって、映画がそのどちらでもあるんじゃないかなと思った。
しかもそれが、私たちが「幻想的」という言葉で表現するようなただの幻想なのではなくて、胸を締め付けるような現実的な切なさをぎゅうぎゅうに濃厚に詰め込んでできた幻想だから、彼の作る映像はこんなにも美しいんじゃないかな、なんて思った。
くすんだ、一見するとただ暗いだけの色合いも、こうやって考えると、生きていくことで得られる一番の美しさを映像によって捉えているように感じられる。
真っ青な空、海は、私には眩しすぎるのだとおもう
追記
テオさんが映すダンスシーンとか、あまりメインではないことが多いけどとても好き